BPR、RFPの作成、システム構築にお悩みのお客様を支援致します

社員の仕事への熱意と達成感の源は何か(2)

2013年07月22日 11:44

①例えばビジョンや目標を中心に語られている場合に感じる違和感

  「ビジョン」という言葉がよく使用されている。政策にビジョンがないとか、我が社のビジョンは云々。というように使用されるビジョンである。
   ビジョンという言葉は、辞書によると経営者の夢やロマンあるいは意思、将来の構想や展望、見通しといったことから、理想郷等々、その意味するところは広い。そのため、そのビジョンの表現方法も様々で、単なるスローガンや数値目標であったりして、今一つピンとこないものが多い。

 

  そして、それらの中で語られる具体的な目標として掲げられているものは、
    「グローバル市場で、獲得シェアXX%」
    「経常利益率XX%」
    「投資利益率(ROI)XX%」等といったものも意外と多い。


  この種の類の特徴は、その企業が将来的にどのようになりたいのか、あるいは、何を成し遂げようとしているのかを、「数値目標」として掲げることによって、メッセージを具体化させていることである。数値目標が示されることから、否応なく社員は、企業が目指しているところは認識できる。

 

  しかし、企業が、平凡を抜け出すための様々な取り組みの中で、上位下達で示されるこうした目標だけでは、殺風景で物足りないという印象が強い納得感や共感が得にくいと思うからであるなぜなら、経常利益率が25%や、世界シェア30%と言われても、そこにどんな意味があるのか理解できなければ、社員の共感・賛同を得るのは難しいからである

   というのは、仮に、経常利益率25%を達成したからと言って、その大部分が、社員の給与に反映されるわけではないからである。そうすると、その目標を達成するに当たり、そこにどのような価値があるのか、そうした時に、なぜ、その目標なのかその目標が達成された際に、社員はどんな恩恵にあずかることができるのか。こうしたことが、きちんと理解できなくてはならないということである。目標達成の成果が給与に反映されにくいとなると、給与に変わる満足感を実感できなくてはならないということになる。目標を語るのであれば、過去とその目標の先にあるものを含めて語らなければならないと考える。

 

  日本人にとって給与以外の満足感とは、基本的には「働きがい」であると考える。リーダー格としてのマネジメントやスタッフの頑張りによってもたらされる成果や達成感、あるいは、その企業で働いていること自体の満足感、さらには、グローバルな環境の中で活躍できていることへの満足感といったものである。

   これらが、先ほどの「目標を達成した、その先にあるもの」の一例である。このようなことが読み取れて、はじめて目標を設定する意味合いを感じ取ることができると考える。

  以上

 

サイト内検索

お問い合わせ先

BPR、IT戦略立案、システム構築支援等 〒957-0015
新潟県新発田市東新町2丁目3-18-19
050-1584-8746